まるで朝日のように静かに、穏やかに、 淡い色を帯びた痛みがひろがっていく 視界をかすめる、濃い霧のような闇が 金色の眩しい陽の光にのみこまれていく つめたく澄んだくうきにつつまれた夜が、うばわれる ぼくたちの夜が、おわるよ だけど、もうおわらせなくちゃ ほら、泣くのをやめよう なみだをふいて、顔をあげなくちゃ カーテンを開けると、新鮮なくうき、澄んだにおい、 孤独のにじんだこの部屋が、金色の光につつまれて ぼくが、きみが、のみこまれる ぼくはきみに手をのばそうとしたけれど きみは、光の洪水にのみこまれて、消えてしまった つぎにまばたきして、目を開けた時にはもう、きみは、いなかった きみはいまも、光の海のなかをおよいでいるの、 ああ、なんて、なんて、うつくしいせかい (100217Beyond)



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