きみをしばっていた
もっと近づいてもらいたくて
わらいかけてもらいたくて
きみのくびをしめた
きみの呼吸する音をききたかった
きみの唇からもれるおんがくに、ずっと耳をかたむけていたかった
頭のなかが、うるさいんだ
ずっと、うるさいままなんだ
きみの呼吸の音が、きこえない、
ぼくのこえで、消してしまった
きみを、こわした
きみじゃない、ぼくが、こわれてしまえばよかったのに
おねがい、きみは、いきてよ、おねがい、いきて いきてくれ
屋上までつれていって ぼくの、せなかを、おせばいいよ
(100217窒息)



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