雪道をはしりたいよ、だれもいない、だれもしらない ただただ広くてさきが見えない わたしはこれ以上にないくらいに厚着をして、たっぷりと着膨れして、 頭にはニット帽、手には毛糸の手袋をはめている、厚いブーツをはいている 髪に雪がまとわりつくけれど、気にしない わたしはただただ、雪にまみれながら、まっしろい道をはしる まっしろい、きれいな、まぶしい雪道 空は快晴だけど、くうきはひんやりとつめたくて、ぴしぴしと凍てついている 澄んだくうきを思いっきり吸い込んで、吐きだすと、鮮明に白い いみもなくわらう 青い空 まっ白い道が、太陽のひかりにきらきら輝いてる わたしのわらいごえだけがひびいていた |