雑踏のなかに消えていくあなた、わたしの思い出
あなたの消えていった雑踏は、きらきらとよどみないお喋りと、
わらいごえと、たくさんのカラフルが満ちていた
あたたかくてきもちの良いひとたち、夏の明るいにぎやかな光、きらきらと反射する
あの雑踏のなかには、たくさんのきらきらが詰まってた
わたしはいつだってきえてしまいそうな灰色で、
いまにも泣きだしそうな、曇り空を抱えていた
思春期の少女の、ありふれた感傷、
いつだって傷ついたふり、
わざとらしいなみだ、
手首の古傷、保健室
もうそんなふうに、いきていけはしないんだよ
あきらめて、うしなって、いつかは忘れていく
そうやって、へいぜんといきていくんだよ
たのしいことのおわり、しあわせなことのおわりは、
いつだってへいぜんと、あっさりとやってくる
まるで、なんてことないみたいに
だからあなたは、しらないふりをして、わらった、カラフルのなかにきえていく
まるで、なんてことないみたいに
なんてことないみたいに、わらった



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