よどみなく透明な冬の日の、泣きながら歩いた帰り道
あたたかな日差しと桜のはなびら、真新しい日用品と春のまどろみ、人見知り
青い空とコンクリートに照りつける暑さと汗ばんだ背中、
いつまでも無気力なわたしが、入道雲の下に立っている
力なくのばした貧弱な手のひらが、つかんだものはなにもない
寂しげなくうきとあたたかな色合いの落ち葉と真っ青な空に浮かぶ鰯雲、
まるで迷子みたいにわたし、ひっそりと肌寒い夜を歩いているよ
そしてまた何度めかの冬がやってくる
みえない不安にためいきをついて、なにかをやり過ごすように俯いて、目を伏せた
いまはただ、とてもねむたい どうしようもなくねむたいよ
20120506



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